エビデンスで教育を考えた

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ギグエコノミーと日本の未来を夢想した結果。

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 ギグエコノミーという言葉をご存知でしょうか?

テック系ではクールな働き方として知られていますが、日本ではフリーランスの方が耳慣れているかもしれません。

まあほぼほぼ「個人事業」くらいのニュアンスで抑えてもらうと差し支えありません。


 このギグエコノミーとかフリーランサーなんかは増え続けています。
 


果たしてこのギグエコノミーは理想の働き方なのでしょうか。


ギグエコノミーは増えたが、、、


 エンジニア界隈ではパートナー問題があります。

一般的な雇用である雇用契約では、会社が決める労務に服するという奴隷契約ではありますが、労働基準法が適用されます。つまり、最低限の賃金や休暇、その他の保険が適用されます。

 一方で請負契約というのは、クライアントに対しての仕事を完成させることです。クライアントからの指図を受ける筋合いは無くなりますが、仕事に対する報酬しかもらうことはできません。最低賃金などはもちろん保証されず、完成されないならばサービス残業は当たり前です。

 この関係はギグエコノミーではよりえげつないことになります。なぜなら、企業は彼らが従業員ではないと見せかけることによって、コストを抑えられるからです。


良い例が、ウーバーです。

アマゾンの倉庫で絶望し、ウーバーの車で発狂した

アマゾンの倉庫で絶望し、ウーバーの車で発狂した

  • 作者: ジェームズ・ブラッドワース,濱野大道
  • 出版社/メーカー: 光文社
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 タクシー会社にとっての損失は、客が捕まらない間にも従業員に対する給料が発生することです。いわゆる、サンクコストです。私たちは日中に暇そうにタバコをふかすタクシー運転手を目にしますが、日本のタクシー会社ではタバコをふかしている間の正社員従業員にも時給が発生していることでしょう。あなたが経営者だったら、この従業員を許してあげられるでしょうか(もちろん、急に首にはできません。)

 ところがこの正社員契約を請負にすると、この(経営者にとっての)問題はたちまち無くなります。
 

 請負人であるドライバーとは、出来高でしか契約を結ばないことになるので、仕事がなければ支払いは発生しません。ドライバーは自社の社員ではないため、もちろん、最低賃金などの法律の適用外になります。



 エンジニア界隈の話に戻りますが、エンジニアでもこの請負契約の波は大きいです。生涯雇用の幻想が消えてしまった今、日本企業画することはサンクコストを抑えることです。勤め先でも声高なのが、残業ゼロ。しかしこれを実現するには時間がかかります。今や従業員はタイムカードで自動的に労働時間が管理されるからです。この残業(という名のサンクコスト)を減らすには、仕事の大半を請負にすることです。なにしろ、仕事が完成しない「パートナー」は無給で残業してくれるのですから。


 

フリーエージェント化での生き残り


 その点を踏まえると、「好きなことで生きていく」という生き方には、やや懐疑的です。確かに、好きなことであれば残業も苦にならないでしょう。しかし、最低賃金が保証されない、1年後どうなっているかわからない状況だとして、果たして何人が好きなことを追求できるでしょうか。私は、よほどできません。「生活保護を受けながら紙とペンで永遠に遊んでられるかな」とか思ったこともありましたが、振り切れませんでしたね。私と同じく、生活保護やニートで好きなことが追求できるほど振り切れない人は、どうすればいいのでしょうか。多分、「得意なことで生きていく」の方がいいと思います。具体的には、「残業することなく、人より早く終われる仕事」を見つけることです。幸い、私は今の仕事は午前中でほぼ片付くので、比較的に得意なのでしょう。皆様は、「誰に後ろ指を刺されても、生活保護になっても追求できる好きなこと」は見つかったでしょうか。それとも得意な仕事を見つかったでしょうか。