エビデンスで教育を考えた

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ゲームでプログラミンング能力が上がるのか?

 皆様プログラミングの勉強ははかどってますか?

私ははかどってないので今日も今日とてプログラミング向上について論文を漁っております。

というわけで今回はゲームとプログラミングについて調べた論文をご紹介します。

ボクシングのゲームでシーケンスが上手くなる?

 紹介する研究では「ゲームでシーケンスの能力が向上するか?」を研究対象としています。シーケンスという言葉は聞き慣れないと思いますが、プログラムを時系列で表すこと、ないし表したもので、要はアルゴリズム能力の1つです。「シーケンス図」で検索するとイメージ湧くかもしれないです。これがないとエンジニアとしては大変かなってくらい大切な能力だと思っていただければと思います。

 被験者はコロンビア大学の男女123人の学生で、学生には教育目的のゲームをやってくれと頼んだそうです。具体的にはボクシングのゲームでして、表示されたボタンを順々に打っていってパンチを放つ格ゲーです。

被験者はランダムで分けられた後、まず4週間にわたってコースのシラバスに従って必要なすべての概念を通常の教室で教えます。次に2週間にわたって通常の演習を宿題として与え、テストグループの学生は通常の演習とは別に、同じ期間にゲームを行いました。

 長々書きましたが、この結果中程度の効果量であることが示されました。(d=0.654)中程度と言っていますが、これは結構高いです。なんでこれほどの成果になったかですが、被験者曰く

このゲームの特徴として

1直感的に操作できる
2生徒の注意を引きつけ、励ますことができる
3明確なルールがある
4即時かつ無制限のフィードバック
5ステップ・バイ・ステップで実行できる
6生徒のエラーや誤解を検出することができる
7段階的な難易度設定
8マルチメディア教材として魅力的で楽しいが、余分な認知的負荷がないこと

というものが挙げられる。このうち2、4、7が刺さったみたい、とのこと。確かに面白そうで徐々に難しくなっていき、フィードバックもらえれば成長はしそうですね。

まとめ

というわけで、「ある種のゲームはプログラミング能力の一部を伸ばしうる」という限定的ではありますがポジティブな研究の話でしたー。
私の時はゲーム脳だのが流行ってましたが、このあたりは見直されつつありますね。良い世の中になったもんです。私ももうちょいゲームの時間を増やそうかな。

参考
https://citeseerx.ist.psu.edu/viewdoc/download?doi=10.1.1.298.9419&rep=rep1&type=pdf