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誰にでもやれる、科学的に推論力を高める方法とは?

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 流体知性というのを取り上げている当ブログ。
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これまでも推論力としてこちらを取り上げていたんですが、最近はこちらがちょっとおざなりでした。あんまり研究されていないようなんですよねぇ。(探していないからかも)

 とは言え、この推論の力を鍛えると数学も伸びるよ!ってことで以前も紹介しておりました。
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個人的にも、「これだけ知識が得られる時代なんだから、差がつくのは推論だよなぁ」と思っております。

 そんな中、「有酸素運動で流体知性が爆上がり!」という研究が出ましたので今回はこちらをご紹介。

有酸素とNバックが効く!

 調査は脳卒中になった52人の患者をランダムに選んで行われました。被験者は4つのグループに分けられ、


中程度の有酸素運動+認知トレーニング
中程度の有酸素+ゲーム
普通の活動+認知トレーニング
普通の活動+ゲーム


という活動を行ってもらったんですね。ちなみに、これらの内訳は


中程度の有酸素運動→Max脈拍数の60~80%でトレッドミル

認知トレーニング→デュアルNバック

活動→マッサージや座り方改善などの半リハビリ


です。これらを1日50~70分で週3回行ったようです。

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一見どれも脳には良さそうなものたちですけれど、結果は

中程度の有酸素運動+認知トレーニングのみが有意に流体知性のスコアが向上したそうです。その値は、なんと5割り増し!
一方で、活動+ゲームは流体知性が減少してしまったんだとか。

 これは中々示唆的でして。まず、以前にトレッドミルの話を書いたんですが、あのときは結果があんまりパッとしなかったんですよね。

その時に足りなかったのは、中程度の負荷という観点だったのかなと。それから、デュアルNバックでも推論が大きく鍛えられるのもよい話。推論トレーニングってあんまりないもんですから。

まとめ

 
 というわけで、「頭が良くなりたいならちょいきつい有酸素運動とデュアルNバックが効くよ!」というお話でした。試験は12週だったんで、なんとか続けたいところですねぇ。まぁどちらも厳しいですが。


参考
https://journals.sagepub.com/doi/full/10.1177/1545968319832605