エビデンスで教育を考えた

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最近の論文。

 
 今回は論文をタイトルにつられて読んだけど、「うーん、いまいち」と思って、紹介しようとしたけど迷ったけどせっかく読んだから読後感だけでも、という奇文です。

動機づけとは?責任感とは?創造性とは?

紹介する論文は

「生徒の動機づけと責任感と創造性を強化する」という

タイトルだけで惹かれたものです。

ここでいう動機づけと責任感と創造性とは

動機づけ
→個人が決定または行動を起こすきっかけとなる推進力、扇動、あるいは理由そのもの

責任感
→自分の進歩、割り当てられた仕事、リソース、管理など

創造性
→新しい思考、解決策を作成する独自の能力、または既存のオブジェクトとアイデアをまったく新しい、まだ使用されていない未知の方法で組み合わせる合成能力

などと(仰々しく)定義されています。もちろん学術的にはコンセンサスのとれた定義です。どれも21世紀には欠かせないスキルとして度々取り上げられる能力ですし、皆様もあればあるだけいいよなぁと思うのではないでしょうか。

能力を測定する、伸ばすことの難しさ

 さて、この論文は「これらの能力が伸びたよ!」という報告だったのですが、私がいまいちと感じたのは

・被験者対象は海外の修士学生(おそらく自分の学生)
→もともと上記3つの能力高そう、バイアスかかりまくり

・方法はテーマについてディスカッションしていく
→方法が微妙

・定量的でない
→どのスケールを用いたのかがよくわからない(これらの能力を測定するのは難しい)

・試験期間は1年でしかも在学時。
→卒業した後も高い責任能力とか保っていられるのか気になる


などなどツッコミどころがたくさん出てきてしまいました。特に方法論とその後の追跡結果などがないのが困ったもので、これらがないと自分で真似もできません。もしかしたら私の読み方がよくないのかも知れないので、気になった方は参考文献から読んでみてください。




参考
Influencing Academic Motivation, Responsibility and Creativity - ScienceDirect