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手書きメモとPCメモ、どちらが成績に良いかを調べたらちょっと意外な結果になった。

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 パソコンとかでメモとかするじゃないですか。特に最近はメモアプリもたくさんあり、ペーパーレス化も進んでますよね。私なんかはまだまだ紙も使っていきたい派なんでちょっと肩身が狭くなっております。

 そんな中でデジタルでのメモは手書きと比べてどうなの?というところを調べてくれた研究があったのでご紹介します。

手書きとデジタルで記憶と応用問題を比べてみた

 等研究は、かの有名なプリンストン大学の学生67名が対象。被験者はメモの取り方には特に指示を出さずにランダムに手書きノート派、ラップトップメモ派に振り分けられ、

1.TEDの動画を視聴(見たことがないマイナーなやつ)

2.30分間の認知問題(脳に負荷をかけるため)

3.動画に対するテスト

の順に実験参加しました。手書きかデジタルで動画に対する記憶力や応用力(動画の内容を応用した問題)にどういう違いが見られるかを調べたんですね。

 で結果はというと、、


・手書きかデジタルでは動画に対する記憶に違いは見られなかった。

・一方で応用的な問題では手書きの方が有意に成績が良かった。


という違いが出たんだそうな。個人的には記憶にも違いが出るのかと思ったんですがそこは意外でしたねぇ。

 なぜ応用的な問題になると差が出たのか、という話なんですが、ここは明確には答えが出なかったんですが、両者にはメモの内容に違いが出ていました。それはデジタルにメモを残したグループは逐次的メモが多くなったそうです。つまり、デジタルはコピぺができるので、同じ内容を重複してメモに残す傾向があり、手書きは書く労力が大きいので要約する傾向があるようです。手書き派はその要約していく過程で理解が深まったのかもしれません。

まとめ

 と言うわけで今回は「メモのデジタル化は場合によっては良くないんじゃない?」と言うお話でしたー。とはいえペーパーレスが便利すぎるので悩ましいところではあります。上記のことを踏まえるなら、手書きで内容を整理してからデジタル化していくというのが折衷案になりましょうか。。コピペはほどほどにですねぇ。


参考
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34323150/