エビデンスで教育を考えた

頭が良くなる科学論文を紹介していきます。

どういった目標設定がうまくいくのか?

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 悪天候の中、このブログをご覧いただきありがとうございます。前回のテストはいかがでした?まだの人は、ぜひ受けてみてください。今回はテスト結果のブログですので。

 

mathlikeb.hatenablog.com

 

 タイトルにあるように、今回のテストは、ゴールに対する質問。現代ではゴールに関して3つのタイプが取られておりまして、
 
 
1、個人的達成ゴール
自分の能力を実証するための目標
 
2、回避ゴール
自分の失敗を避けるための目標
 
3、マスタリーゴール
能力を獲得するための目標
 
 
と分類されております。前回のテストでは、1、4、7がマスタリーゴール。2、5、8が個人的達成ゴール、3、6、9が回避ゴールに対応しています。
 
 
 
 研究者の端くれとしてはマスタリーゴールを目指して欲しいものの、日本の小学、中学校で行われた研究によると
 
小学生の成績に1番相関があるのは個人達成のゴールだった。
(個人.62、マスタリー.03、回避-.65)
 
・内発動機も1番相関があるのは個人達成のゴールだった。
 
・達成ゴールは、失敗への恐怖から来る場合も高い。

 

とのこと。うーん、「おれは他のやつより優れているんだ!」のマインドの方が成績もモチベも高いっていう。
 
 
・しかし、中学生になると、内発、成績共にマスタリーゴールの方が相関が高くなり、大学になると、達成ゴールの相関は消える
 
・中学生は失敗への恐怖も跳ね上がる。
 
との結果も得られたそう。まあ小学生は自分の価値観やら尺度がないので、比較でやる気が上がったりするんでしょう。
 
 
 というわけで、小学生くらいまでなら偏差値も有効なのかもしれませんね笑
 
今後はマスタリー目標にしぼって少し書いていきます。

 

 

参考

教室における達成動機,目 標志向,内 発的興味, 学業成績の因果モデルの検討

 

A Hierarchical Model of Approach and Avoidance Achievement Motivation